戦後70年で貨幣の価値はどうなったか
第2次大戦が終結したのが1945年、昭和20年の事です。
終戦後74年が経過したことになります。
子供の頃に親からよく聞かされた話ですが、戦前には大金持ちだった資産家がみんな無一文になってしまったといいます。
昭和初期の貨幣価値はどの位だったか
1万円あればアパートを建てて家賃収入で暮らしていく事ができたと言われています。
終戦直後の昭和21年2月に政府は「金融緊急措置令」というものを発布しました。
これはどういう措置かというと、5円以上の資産を強制的に預金させ5円以上のお金を使えないようにするというものでした。
さらに3月に入ると旧紙幣の使用を禁止してしまいます。
これによって何が起きたか?
強制貯金に応じずタンスにしまっておいたお金はただの紙くずになってしまった
貯金させられたお金は引き出し金額が制限されて物に替えることができず、価値がどんどん下がっていく、いわゆる超インフレになった
日本国債は紙切れ同然になった
もちろん今から70年以上も昔の話ですが、貨幣というのはその時代に大きな政変があると一機に価値が暴落してしまう可能性があるという事です。
もし、戦争が起これば少なくとも今持っている資産はかなりの部分で価値を失うかもしれません。
日本が戦争を起こすことは考えにくいですが、現在緊張が続くアジアの国と欧米の間には最悪、核を使用するような戦争の可能性があります。
そうなれば、地理的にも経済的にも近くにある日本に大きな被害が及ぶのは間違いないでしょう。
もう一度ペイオフの意味を見直してみよう
もうあまり話題にも上がらなくなった金融政策にペイオフがあります。
もし金融機関が破綻した場合、個人資産が1000万円までは保険によって守られる制度のことです。
これは逆を返せば、資産が5千万あろうが1億あろうが、1000万円しか保証されないということです。
コロナの影響は凄まじい勢いで世界を変える
コロナショックで3か月足らずの間に中小零細企業の破綻が起こっています。
今後影響を受けて破綻するかもしれない会社は全国で実に330万社に及ぶと言います。
これらの企業に融資を行っているのが銀行です。
倒産や破綻が続けば貸し倒れも起こり、債権回収が不可能になります。
住宅ローンが払えなくなる人も続出します。
結果として金融機関の破綻が起こりうる可能性が出てきているのです。
住宅ローン破綻で思い出すのはアメリカのサブプライムローン問題です。低所得層向きの住宅ローンの焦げ付きが投資していた世界中の金融機関、投資家に巨額の損失をもたらしました。
それでもお金に固執するのか
今の世の中、お金に対する欲望がなにより優先するといってもいいかもしれません。
ネット上にあふれるビジネス勧誘のうたい文句は「あなたも年収1億円目指せるとか、月収100万円で夢の高級住宅と高級外車を持てる」とか・・・
一生遊んで暮らせるセレブ生活を送ろうとか・・・
煽りまくっています。
お金を稼ぐことは悪い事ではありませんし、成功を目指すのも自由主義の国なら当たり前かもしれません。
しかし、ひとたび国が危機に陥れば、たちまち水泡になるという事も考えておくべきです。
年金があるから安心ではない
お金の価値が下がっても年金額は同じという事は、年金生活者も安泰ではないという事です。
今回は暗い話題になってしまいましたが、次回の記事からは、そういう時代に本当に幸福に生きていく方法について書いていきたいと思います。
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