1月6日は仕事始めとなる企業も多いが、その仕事始めの日に退職を希望する人が代行業者に殺到しているらしい。
退職代行という業種が注目されだしたのはここ数年のこと。
今年もすでに予約が一杯だという。
退職の意思表示くらい自分でしろよと僕ら世代なら思うのだが、なかなか辞めさせてくれない、辞めるとなっとたん、嫌がらせやパワハラがひどくなるなど、簡単でないという背景があるようだ。
それならば、辞表の提出や退職手続きを専門の法律家に任せて、自分は次の仕事探しに集中したいと考える人が増えているのもある意味合理的といえるかもしれない。
僕らの世代以上では、「立つ鳥後を濁さず」というのが常識だった。
業務の引き継ぎもあるだろうし、後任のことも考えて、それまで世話になった人への挨拶も必要だろうと思う。
また、退職後に別の職場で会うことになるかもしれないし、やはり円満退社がいいに決まってはいる。
ただ、昔と違って一つの会社にとどまる期間がどんどん短くなっているのも事実だ。
スキルアップ、キャリアアップのため、また自分の売り時というのもあるだろう。
ある程度の経験を積んで仕事ができるようになったら、より条件のいい会社に転職する、または起業する。
今はそれがより合理的だし、当たり前の時代になったのかもしれない。
そうであれば、退職という作業に無駄な時間を費やしたくないという気持ちも分からないでもない。
然るべき専門家に依頼すべきである。
弁護士や司法書士など、ちゃんと相談にのってくれた上で、必要な手続きを代行してくれる専門家である。
人事への連絡、辞表の提出だけを事務的に行うだけの業者も横行していると聞く。
法外な料金を請求してくる場合もある。
それであれば、やはり自分の事なのだから自分で解決すべきである。
パワハラによる心身耗弱が原因で治療を受けている場合など、やむを得ない事情をのぞいては、安易に代行など使うべきではない。
一方、定年退職はどうか。
放っておいてもその時期は来るし、中途退職とはやや趣が違う。
定年退職の場合、自己都合ではなく、会社の規定に基づく退職なので、雇用保険の支給がすぐに始まる。
つまり、失業保険のことだが、速やかにハローワークに届け出る必要がある。
一定期間支払われる失業給付金は再雇用を目指すならありがたい資金となる。
貰えるものはすぐにもらった方がいい。
関係各所への挨拶も大切だ。
お礼の意味もあるが、自分が定年になったことを周知させておくことで、次の仕事の紹介に繋がったりする場合もあるからだ。
次の仕事をどうするか、退職金もあるし、しばらくゆっくりしてから考えようという、ゆとりも少しはあるかもしれない。
でも人生は長い。
まだまだ先があるし、自分が活躍できる仕事は必ずあるはずである。
やるべきことはきちんと終わらせて自分のための人生設計に集中すべきである。
この期間はできれば早めに取り組んだ方がいい。
休んでしまうと急激に意欲は低下するものだし、遊んでいる暇などないはずだ。
- SmaSurf クイック検索
コメント